雛人形をしまう時に防虫剤は入れますが、それだけだと虫は避けられても湿気は防げません。たとえ防虫剤に防カビ成分が入っていても、あまりに湿度が上がってしまうとカビが心配ですよね。
そこで、しまう時には「乾燥剤も一緒に入れた方がいいのか?」という所が気になってくると思います。
ここでは、
「雛人形の保管に乾燥剤は必要なのか?」
「防虫剤と乾燥剤を一緒に入れても大丈夫なのか?」
など、片付ける際の湿気対策についてお話していきたいと思います。
雛人形を保管するとき乾燥剤も入れなきゃダメ?
雛人形を片付けるとき、防虫剤を入れるのは一般的ですが、乾燥剤も入れるものなのか?というあたりがよくわからなかったりしますよね。
あなたの家の収納場所がどういった環境なのかにもよりますが、どちらかといったら、乾燥剤は『入れた方が良い』です。
ずっとしまいっぱなしだと、梅雨や夏場にはどうしても湿度が高くなりがちです。そんなとき、乾燥剤を入れてあれば雛人形のお着物が湿気を吸ってしまうことも少なく、良い品質が保てますよね。
絶対に入れなきゃダメ!という物ではありませんが、湿気はカビの原因になるだけでなく、お着物の色があせてしまったり、色落ちする原因になることもあるんです。毎年綺麗な姿で飾れるように、出来る対策はしていきましょう。
カビが繁殖しないようにするには、湿度を60%以下にするのが良いそうです。ただ、あまり乾燥しすぎてしまうと、今度は逆にお人形がヒビ割れてしまうことも。やっかいですね…。
ちょうどいい湿度がどのくらいなのか?どうやって保てば良いのか?など、よくわからないし面倒くさい!という場合は、雛人形にとってちょうど良い湿度に保ってくれるという『調湿剤』というものも売っているんです。
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湿気からもひび割れからも守ってくれるというのはありがたいですよね♪
なやんだらこういった商品を探してみるのも良いと思います。
雛人形のはこに防虫剤と乾燥剤一緒に入れても大丈夫?
雛人形をしまうとき、乾燥剤は入れた方がよいというのはわかりました。
ここで心配になるのが、防虫剤と一緒に入れて大丈夫なの?ということですよね。
化学変化が起きて人形に悪影響が出てしまったり、健康に害があったりしないのか??とちょっと不安だと思います。
防虫剤と乾燥剤は、一緒に入れても「問題がないことが多い」です。
はっきりOKと言い切れないのは、乾燥剤の種類によっては、反応が起きて雛人形を傷めてしまう可能性もあるから。それでも問題ないことが多いのは、『シリカゲル』を使った乾燥剤が多く出回っているからなんです。
乾燥剤の中でも『シリカゲル』は防虫剤との間で化学反応が起きることもなく、安全に使用できるんですよ。着物用の乾燥剤にはこのシリカゲルが使われていることが多いので、防虫剤と併用しても大丈夫なんですね。
なので、お雛様の箱に乾燥剤を入れるなら、着物用の乾燥剤などシリカゲルを使ったものを選ぶと安心です。
また、箱に入れる時は「お雛様に直接接触せず、防虫剤とも離れた位置」に入れておくようにしましょう。反応が起きないシリカゲルでも、直接防虫剤と触れ合った状態で長く置くと防虫成分をシリカゲルが吸収してしまい効果が薄れてしまうこともあるようなので気を付けましょう。
前の章で紹介したわらべの調湿剤はシリカゲルではないのですが、防虫剤と一緒に使って大丈夫と明記されていますので心配ありません。
念のため、防虫剤とくっつかないよう、離して入れてくださいね。
雛人形を片付けるときの湿気対策、乾燥剤以外には何がある?
ここまでで、乾燥剤の必要性と防虫剤との関係がわかってきたかと思います。
乾燥剤を入れておけば、ある程度の湿気には負けないので安心してしまっておけますね。
でも、もしかしたら、「それだけじゃ足りないくらい湿気が多いおうち」だったり、「収納場所が結露しやすい押し入れしかない」なんて場合もありますよね。
そんなとき、乾燥剤を入れておくだけで大丈夫なのか、他にできる湿気対策は無いのか?なんて不安が残っているかもしれません。
そこで、ここからは乾燥剤を使う以外にできる湿気対策について紹介していきたいと思います。
◎収納時の湿気対策
1.「すのこ」を使う
押し入れに収納するとき、壁や床にピッタリついていると結露しやすくなってしまいますので、下に「すのこ」を敷いた上にお雛様の箱を乗せると、風通しが良くなり湿気がこもらない環境になります。
このとき、壁にもピッタリくっつけないで、少し隙間を開けて収納できるとなお良いですね。上下左右に風が通る道があれば、湿度が下がりやすいです。
特に、「北側の壁」にあたる場所が収納になっているならくっつけるのは止めましょう!冬になると間違いなく結露してしまいますよ…私は経験者です(^-^;
2.押し入れに除湿剤を入れておく
お雛様の箱の中だけではなく、押し入れ自体に「除湿剤」を入れておくと、全体的に湿度が下がりますので効果的です。
水がたまる系のものは、長期間はもたず定期的に交換しなければならないのが面倒なところですが、そうすることでお雛様も、同じ押し入れにしまってある他の物も守られるので、使ってみてくださいね。うっかりこぼしてしまわないように注意しましょう。
個人的にはシートタイプの除湿剤をすのこの下に入れておくのが簡単でオススメです。
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◎その後の湿気対策
1.定期的に押入れに風を通す
押入れの戸は普段締め切っていることが多いと思いますが、これを定期的に開けて空気を循環させることで、こもりがちな湿気を逃がすことが出来ます。
できるなら、扇風機などで押し入れの中に風を送ると効果が高いですよ。
2.秋に虫干しする
お雛様って一度片付けたら次のひな祭りまでずーっとしまいっぱなし、ということが多いと思います。でも、9月~10月の天気の良い日に一度箱から出して陰干ししてあげると乾燥させられるので良いんですよね。
ちょっと手間がかかるので、お時間があれば一度試してみてくださいね。
雛人形を保管する際の乾燥剤についてまとめ
いかがでしたか?
- 乾燥剤は入れた方が良い
- 防虫剤と併用しても基本OK(製品の説明をよく読む)
- 湿度が高いおうちや季節には、他の湿気対策もしてみると良い
私個人的には、お雛様の箱に入れるのは「調湿剤」にして、押し入れ自体に除湿剤を入れて湿度を下げておく&時々風を通すのが良いかなと思っています。
カビは嫌ですが、乾燥でひび割れちゃうのも怖いですしね(^-^;
是非、この記事を参考に、あなたなりの湿気対策をしてみてください♪
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