雛人形を片付けるとき、なるべく綺麗な状態で保管しておきたいなと思いますよね。
虫に食べられることもなく、カビや変色もせず、そのままの品質を保つには、
「どうやって片付けるのが良いのか?」
「気を付けた方がいいポイントはあるのか?」
など、しまうときに『やっておくべきこと』があるかどうかが気になるところです。
ここでは、そんな雛人形を片付ける際のポイントについてお話していきたいと思います。
雛人形の片付けのコツとは?
お雛様をなるべく綺麗に保つには、ササッとテキトーに片付けるのではなく、しっかり時間をかけて丁寧に片付けをするのが重要です。
よく乾燥した晴れの日に、時間をとって片付けましょう。
◎雛人形の片付け方
1.羽ばたきでホコリをしっかりはらう
まずは、雛人形についているホコリなどをしっかりはらってしまいましょう。「ホコリを少しも残さない!」くらいの気持ちでやるのがコツです。
少しでもホコリが残っていると、カビや虫食いの原因になってしまいます。反対に言えば、ここでなるべくホコリを無くしておくことができれば、他の対策をしなくても虫食いやカビによる被害が少なくなりますので、気合を入れて綺麗にしましょう!
もし、髪や着物についた細かいホコリがなかなか取れないときは、やわらかい洋服用のブラシなどをつかってやさしく取ってあげましょう。
また、雛人形に触るときは、『顔や手足には触らないように』気を付けてください。手の油分で変色してしまう恐れがあります。
「うっかり触れてしまうかも」と心配な場合は、手袋をして作業すると安心ですね。
2.雛人形を紙でくるむ
お人形全体を、和紙などのやわらかい紙で包みます。最初に人形が包んであった紙を、そのまま使って大丈夫です。
「捨てちゃった」とか、ちょうど良い紙が無い場合は、最低でも雛人形の『顔』だけは、ティッシュで良いのでやさしく包んでおいてください。
ここで人形全体を包むと、ホコリが付着するのを防ぐことができますし、一緒に入れた防虫剤の成分が付いてしまうのも避けられます。
3.箱にしまったら緩衝材を入れる
雛人形をやさしく箱にしまったら、お人形と箱の隙間に、和紙や新聞紙などのやわらかい紙を丸めて入れて、箱を動かしたときに人形がずれて箱にあたってしまったりして傷ついてしまうのを防ぎましょう。
このとき、ギチギチにいれて人形が圧迫されてしまうと良くありませんので、なるべく雛人形を圧迫しないように、余裕をもって緩衝材を入れてくださいね。
しまう箱については、買ったときの箱のままで大丈夫ですよ。
4.防虫剤を入れる
箱のすみっこに、雛人形に直接当たらないようにして防虫剤を入れます。
雛人形の箱と、ぼんぼりの箱、桜橘の箱には防虫剤を入れておくと良いですね。ただし、防虫剤の種類によっては雛人形やお飾りを傷めてしまう場合がありますので注意してください。
片付け作業の際に気を付けたいポイントは以上です。
ここだけでもしっかりやれば、お雛様をとても良い状態で保管しておけると思いますよ♪
雛人形を片付ける際の湿気対策
お雛様の虫食い対策は防虫剤でなんとかなりますが、カビを生やさないためには湿気対策も必要になってきますよね。
収納中の湿気対策も必要ですが、まず最初にやってほしい、『乾燥した状態で片付けるコツ』があります。
それは、お雛様を箱にしまう前、数時間ほど『陰干し』すること。
陰干しといっても、窓を開けて部屋に風を通すだけで大丈夫です。風通しの悪い部屋に飾ってあるのなら、風通しの良い部屋に移して、直射日光に当たらない場所で風に当てましょう。
あまり時間がなければ1時間程度、ゆっくり時間がとれるなら3時間程度陰干しをすると、人形に含まれている湿気が減って、片付けた後に箱の中の湿度があまり上がらないで済みます。
この時、お雛様をしまう箱もふたを開けて出しておくと、箱も乾燥してより良いですね。
「さあ片付けるぞ!」といきなり箱に収納し始めることが多いかと思いますが、このひと手間を加えるだけで、お雛様にとって良い環境で保管できますので、是非試してみてくださいね。
そして、箱にしまう時には「乾燥剤」や「調湿剤」を一緒に入れておくと、夏や冬の湿気が心配な時期にも安心ですよ。
雛人形を収納する場所はどこがいい?
お雛様を収納しておく場所って、そこまで気にせず入る所に入れる!って感じじゃないですか?うちはそうでした(^-^;
でも、もし収納場所を選べるとしたら、できるだけ湿気の少ない場所を選んだほうが雛人形の品質を保てるので、ちょっと気にしてみてください。
一番良いのは、やはり押し入れの天袋などの『高い場所』です。
片付けるのに一苦労なのがツライところですが、高い場所の方が湿気の影響を受けにくいということなので、こういった場所にしまうスペースがあればそこに収納すると良いですよ。
また、押し入れのなかでもなるべく『南側』の部屋を選ぶと良いでしょう。北側の部屋だと冷気で結露しやすいので湿度も上がり、カビが生えやすいんですね。
カビまで行かなくても、結露でダンボールがダメになってしまう可能性もあるので、出来れば北側の部屋の、しかも北側の壁に近い押し入れにはしまわないようにしましょう。
とはいっても、かならず条件の良いスペースにしまえるとは限りませんよね…。
そんなときは、押し入れの中に除湿剤を入れたり、人形の箱の下にスノコを敷いたりして対策をして、なるべく湿度が上がらないようにしてみてください。先ほど紹介した乾燥剤の関連記事のなかでも詳しく紹介していますので参考にしてみてくださいね。
雛人形の片付けのコツまとめ
- 片付ける前にしっかり陰干しする
- ホコリは少しも残さないつもりではらう
- 雛人形は紙で全体を包む
- 緩衝材を入れる
- 防虫剤と乾燥剤(調湿剤)を入れる
- 南側の部屋の天袋等高い場所に収納する
ちょっとしたポイントを抑えると、長い間お雛様をきれいな状態で保管しておけます。
大切なお雛様を、お子さんが成人するまで、またそれ以降もシミ一つない姿で飾り続けることができると嬉しいですよね。
多少手間がかかってしまうので、めんどくさくなってしまうかもしれませんが、年に一回のことですので頑張りましょう!私も極度のめんどくさがりですが、お雛様は大好きなので片付ける作業も楽しく感じます(*´ω`)
それでは、また来年綺麗な姿で会えるようにお片付けしてあげてくださいね♪
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