雛人形を選ぶとき、気になるポイントは「飾るスペース」と「飾る時と片付ける時にどれだけ手間がかかるか」それに「収納スペース」の事などですよね。
特に、マンションなどでお雛様を飾るスペースが狭いと、なるべくコンパクトなものを選びたいものです。
そこで気になるのが「ケース入り」の雛人形。ケースの中にお人形や飾りがしっかり配置されているので、出し入れも簡単そうだし、ホコリもかぶらないでよさそう。並べるより飾る場所もとらないかも?なんて、一見すると良いこと尽くめに見えてしまいますよね。
ですが、ケース飾りには意外なデメリットもあるんです。ここでは、ケース飾りのデメリットとメリットを挙げたうえで、この雛人形を選ぶポイントについて解説していきます。
雛人形のケース飾りのデメリットは?
パッと見は良いことばかりに思える雛人形のケース飾り。
一体どんなデメリットがあるのでしょうか?
1.収納スペースをとる
飾る時にはコンパクトな印象のあるケース飾りですが、収納するときにはとても場所をとってしまうんです。何故かというと、ケースをそのまま箱に入れて収納するため、かなりの大きさの箱になってしまうからなんですね。
一箱で済むと思うと省スペースでよさそうに感じてしまいますが、その一箱が大きいと収納場所にもそれなりの空きスペースが必要になってしまいます。
同じくらいのサイズのケース無し平飾りの方が、何箱かに分けて収納するので意外にかさばらなかったりするんですよね。
実際にケース飾りを買った人の中でも、この収納場所問題に悩む人が多く、人形屋さんにケース外しの依頼をする方も多いんです(^-^;
2.ガラスケースは重い
上記のとおり、バラすこともできず一箱にすべてまとまっていますので、重量は結構あります。
アクリルの物は軽いのですが、ガラスケースだとかなりの重さがありますので、大きさにもよりますが、一人でササっと飾ったりしまったり、というのは難しいですね。
特にタンスの上など高い位置に飾る場合はかなり力が要りますので、旦那さんなどに協力してもらった方が安全です。
それが難しい場合は小さなサイズの物を選ぶようにしましょう。
3.ガラスケースは割れると危ない
ケース飾りにはガラスケースとアクリルケースの2種類があり、ガラスケースの方が昔からある分種類が豊富です。
ただ、ガラスだと衝撃に弱いので割れてしまうと危険ですよね。
出し入れするときや、引っ越しなどがあって運搬するときに割れてしまう可能性もありますし、何よりもお子さんが大きくなって動き回るようになったとき、手の届く高さに飾ってあるととっても危ないです。
走り回ったお子さんがぶつかって割れてしまったり、なにか物を投げてしまって割れてしまったということもあります。
そういった事故での怪我が無いように、ガラスケースのものを飾る時はなるべくお子さんの手の届かない場所に飾るよう配慮が必要ですね。
4.雛人形自体の質が落ちる
これは、『同じくらいの大きさ・価格のケース無し人形』と比べての話になりますが、ケース入り人形とケース無し人形だと、「ケース無し」の方が格段に雛人形の品質が良いんですね。
何故なら、ケース入りの雛人形は、価格のうちにケース代も含まれているので、その分中身のお値段は下になってしまうんです。人形だけでなく、お飾りもプラスチックなど簡素なものになりがちです。ケースの中に納めなければならないので、お雛様のお着物などもコンパクトになってしまいますしね。
ただ、正直「ちゃっちいなー」と思ってしまうようなものと、そこまで安っぽさを感じないものと色々ありますので、そのあたりはあなたが実際に見て気にならなければ問題ないと思います。
5.「飾る」という工程が無い
箱から出してポンと飾るだけ!というのは、一見メリットのように感じますよね。というか、長い年月を考えても、簡単に出し入れできるのはかなりのメリットです。
それが何故デメリットになるのかというと、お子さんが大きくなってきたときに、「一緒に飾りつけをする」という楽しみ方が出来ないから。
お雛様を直接触って、一緒に飾りつけをすることは、自分のお雛様に愛着を持ちやすくなりますし、物を大切に扱う練習にもなります。何よりも、親子の楽しい思い出にもなりますしね。
私も小さなころお雛様を飾るのが毎年楽しみでした。年に一度しか飾れないものって子供心にワクワクしますし、なんだかんだ触りたいんですよね(^-^;
もちろん、触ることによって汚れたり壊れる危険があったりもしますが、そういった「雛人形とのふれあい」「親子の交流」がひとつ減ってしまう可能性があるということも頭に入れておくと良いかもしれません。
雛人形のケース飾りのメリットは?
ここまでデメリットを挙げてきましたが、どうでしたか?ちょっと悩み始めちゃったかもしれませんね。笑
ここからはケース飾りのメリットについて確認の意味も込めて紹介していきます。
1.出し入れの手間が無い
先ほどの「一緒に飾れない」というデメリットがあるものの、やっぱり細々した飾りつけがなく「出すだけ」「しまうだけ」という簡単な作業は大きなメリットですよね。
特に、飾りつけなどの時間が取れない場合には大きな魅力です。
また、飾りつけが面倒で年々飾らなくなってしまったらそれこそお雛様もお子さんも寂しいですよね。そうなってしまうよりも、簡単だから毎年飾ってあげられるという方が重要だと思います。
2.ホコリをかぶらない
お雛様を飾っている間、ケースが無いと少しずつホコリがついてしまいます。髪の隙間に入ってしまうと、取るのも一苦労だったり。
ケース飾りはそういった心配がないのも魅力ですね。もちろん、全然ホコリが付かないというわけではありません。ちょっとした隙間から入り込んでしまうこともありますが、それでも何もない雛人形に比べればとてもきれいな状態を手間なしで保てるのは嬉しいですよね♪
3.壊したり汚す心配が無い
子供はどうしてもお人形に触りたくなりますし、場合によっては壊してしまったり、汚してしまうこともあります。
もちろん、それがすべて悪いことではないのですが、ずっと綺麗な状態を保ちたい場合は、やはり簡単に触れないケース飾りが良いでしょう。
また、壊すだけでなく、小さな飾りを誤飲してしまうような危険もありますので、そういった心配がないケース飾りは安心ですね。わんちゃんや猫ちゃんなどを飼っている場合にも、ケース飾りがベストでしょう。
4.どこにでも置きやすい
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↑こちらの写真のように、大きな雛飾りと違って、コンパクトなケース飾りはタンスやチェストの上など、ちょっとしたスペースに飾りやすいのが良いところですね。
床に直置きというわけにはいきませんが、どこかしら飾る位置を見つけやすいですし、場所を変えたい時にもケースごと運ぶだけなので簡単です。
雛人形選びのポイント
ケース飾りの雛人形について、メリットとデメリットを見てきましたが、あなたはどの点が重要だと思いましたか?
こういったメリットやデメリットはすべての形の雛人形にもあるものですから、最終的には『あなたが何を最重視するのか?』という所が雛人形を決める決定打になると思います。
たとえば、「とにかく面倒くさがり」なら、色々なデメリットよりも「出し入れ簡単」なところが一番大事だと思うので「ケース飾りが最適」となりますし、「まとまった収納スペースが取れない」なら小分けにできる「平飾り」の方が良いかもしれません。
「お子さんとの思い出作りを重視」するなら一緒に飾れる「平飾り」
「とにかく綺麗な状態をキープしたい」なら「ケース飾り」
「一人で出し入れしなきゃいけない」なら「平飾り」か「30㎝以内などの小さなケース飾り」
などなど、メリットとデメリットを見比べてみて、『何が一番譲れないポイントか?』というのをじっくり考えてみてください。
あとはやっぱり、雛人形選びで一番大切なのは「雛人形のお顔を気に入るかどうか」というところなんですよね。ケースの有る無しよりも、このお顔が気に入った!ってビビっと来たものを選ぶのが良いんです。
なので、自分の中で「ここだけは譲れない!」ということを一つ決めて、あとはお人形のお顔を見ながら決めるというのが心から気に入る雛人形を選べるポイントかなと思います。
雛人形のケース飾りについてまとめ
いかがでしたか?
ヨーカドーの通販ページなどでも色々なケース飾りが売っていますので、条件に合うようなものはあるかな?と参考にしてみるといいかもしれません。
やっぱり一番のメリットは飾るのが簡単なことですよね。お雛様って左右どっちだっけ?なんて飾りつけで悩むこともなく、サッと出したらおしまい!というのは楽です♪
ケース飾りを買って、途中で「やっぱりかさばって困る!」と思えばケースを外して平飾り用にリメイクしてもらうこともできるので、あまり難しく考えすぎずにあなたが気に入ったお雛様を購入するのが一番かなと思います。
ケース外しの依頼が多く、その逆は少ないので、やっぱりケース飾りの一番のデメリットはかさばることなんですね。
また、ほこりなどで汚れることは少ないですが、「虫やカビの心配が全くないわけではない」というところも注意です。完全密閉されているわけではないので、防虫対策も必要です。
こういったメリットやデメリットも、人によっては感じ方が変わるものですので、一例として参考にしていただければと思います。
あなたの雛人形選びに、この記事が少しでもお役に立てれば嬉しいです♪
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